そして僕たちは壁を見て

 君は大丈夫だと言ってみる。
 大丈夫。大丈夫、大丈夫。何も心配は要らない。だから安心して僕の前に出て来て、いつもみたいに。

 『おはよう。今日はとても良い天気だよ。一緒に外に出よう』
 「……おはよう」

 どうしたんだい。やけに元気がない。

 「そんなことない、ない……」

 大丈夫だよ。
 君はそのままで、その草臥れた手足のないままで、ずっといてくれて大丈夫だからね。

壁に向かって、壁を見ている。僕たちはずっと、僕のままに。