◼︎蜂蜜漬け

 どろ、どろ

 黄金色に輝く液体の中で、烏が揺蕩っている。微睡みに抱かれて、汚泥の夢を見ていた。
 黒く蕩け 沈む嘴。蜜を割き落ちる趾。
 眠くなるまで、共に解けていく。瞬きをする砂になり、瞳の上に降り注がれる。
 どろ

 呟くと、一呼吸遅れて

 『僕にも』

 重怠く沈み込んでいく瞼に触れた指の冷ややかさが美しくて、身震いするほど気持ちか悪くなって吐き出した。