二話
軋む背を押してぎこちなく身動ぐ。部屋に灯りはなく人の姿もないが、枕元の慣れない感触にぼんやり漂っていた意識が戻された。何だこれ。柔らかい。し、俺よりデカい。それに温度もある。瞼が持ち上がるにつれて頬に指が触れているのも分かった。「たーいが…
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三話
手摺が根本から折れかけそうな錆びた階段をそろそろと上がる。外からでも隣室の生活音が漏れ聞こえる廊下の最端にある扉もまた、階段同様に年季の入った佇まいで鎮座している。念の為にドアノブを何度か捻るが勿論開く筈もない。施錠した扉が意図せず解錠さ…
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一話
電飾サインと目に煩いカラフルな筐体。奏でられる大音響に埋め尽くされた空間は、勿論洒落たパブでもクラブでもなかった。 ここは景品目当てに金が飛ぶ娯楽施設で、つまりはパチ屋に隣接するゲーセン。立体駐車場付きの規模なものだから巷では余所に比べて…
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